私は象に乗りたい

夜、北千住の駅前でAさんと落ちあう。例の如く路地裏を探検したるのち、「なかNK」という店に入る。どうやら、魚自慢の店らしい。となれば、まずは刺身盛り。麦酒を清酒にかえ、結構いいペースで飲む。話題は、花見、カフカ鼻から牛乳、タクミンの弟君は探偵、など。そのあいだにさりげなく、「じつは昨日、私の誕生日ダッタンダヨナー」告げるとAさん、勘定をすべて払ってくれる。言ってみるもんだなあ。店を出る頃にはかなり酩酊、千鳥足。

Aさん宅で飲み直そうということになったが、向かう途中「50円焼き鳥」という看板をみつけ、入る気はない、しかし興味あり、ふむふむ言いながら店先の品書きなんか見ていると、外に出てきた店員に、「どうぞどうぞ、さ、なかへどうぞー」などと声をかけられ、つい入ってしまう。焼酎の緑茶割りを飲みつつ焼き鳥、二人で7、8本。例によって、無茶な注文(食いもしないのに、大量の食い物を注文)をしようとする私を、すかさずAさんが制止してくれたので助かった。

Aさん宅で麦酒を飲みつつ、先日の旅の話を聴く。そして、ラオスで買ったというウオツカを飲ませてもらう。これが、じつに美味く、ちょっと驚いた。常温で飲んだが、それでも十分うまいのだから、よく冷やしたものを夏場にキュッとやれば、この上なく美味いだろうことは容易に想像できる。いいものを飲ませてもらい、上機嫌。さらに、銀の腕環などのお土産を頂戴し、嬉しさのあまり、泥酔。後、これまた美味なる珈琲「ラオコーヒー」を淹れてもらい、飲みつつ、旅の写真を見せてもらう。私は、旅行というもの、あまり好きじゃないが、タイやラオスには行ってみたいと思った。だって、象に乗りたいんですもの。