生活の柄

仕事を終えて帰宅すると、家人がいるので驚愕した。まだ18時を少しまわった頃である。普段、家人の帰宅時間はだいたい20時を過ぎる。どういうことか訊くと、「休みだよ、きのう言ったろ、や・す・み」。なんだかよく分からない。つまり、そんなことを聞かされた憶えがないのである。謝りつつ、家人に説明を求めると、つぎのような話をした。要約すると、派遣社員として勤めている現在の会社との契約を、4月いっぱいで打ち切られ、解雇される由。二十日間ほど残っている有給休暇を消化するため、本日より、しばらくのあいだ休むのだという。

それが何を意味するのか。それは、私が帰宅すると家人がいる、ということである。何が言いたいのかというと、つまり私が帰宅して、家人が帰宅するまでの、一人で過ごすその2、3時間が、私は好きなのである。まあ、別にこれといって、その時間にしかできないような事、やらなければならない事や、したい事があるわけではないのだが、なんとなく、好きな時間なのである。だからといって家人に、「居られても困る」なんて言えるわけないので、私は、「せっかくだから、広島の実家にでも行ってゆっくりしてきたら?」というようなことを言った。言わなきゃよかった。

夜、麦酒、鶏肉料理、レタス、米飯。後、プリンを食う。プリンだけが人生じゃないと思うけどね私は。あららららら、まーたそんなこと言っちゃって。深更、ウイスキー、書きもの。就寝3時。目が覚めて、横で寝ているのが自分だったら驚く。