まぼろしのブルース

夜。このブログを書き上げ、もう一度内容を確認するため、プレビュー画面に切り替え読み返していると、一箇所、修正の必要を感じ、その画面を閉じた。なぜなら、編集画面に戻るためである。するとそこに編集画面はなく、あるのはただ、いやな予感だけである。案の定、すべてが消えていた。なかなかよく書けていただけに、愕然。しかし私は「バックアップ機能」というものを思い出し、再度、祈るような気持ちで編集画面を開いた。悲しかった。復元されたのは、どういうわけか数日前の記事の「下書き」のみであった。そうして、私がすべてを諦めかけたその時「まだあるじゃないか、もっとも信頼できるバックアップ機能がよ」という、なぜか東北訛りのある声が聞こえたような気がして、ハッとした。そうだ、そうなのだ。私は大切なことを忘れていた。脳だ、脳なのだ。

そして私は再び書き始めた。記憶だけをたよりに。今さっき書き上げたものとはいえ長文だったため、細かい部分の表現が少し変わってしまった感じがあるのは否めないが、苦しみつつ、なんとか書き上げた。再現した。やれやれと一服しながら、やればできるじゃないか、どうだい。と誇らしげにそれを読み返していると、一箇所、修正の必要を感じ、私はその画面を閉じた。

茫然自失。まぼろしのブルース。http://www.youtube.com/watch?v=TQ_A_vpVjtU