爆弾処理

15時、Y作氏より電報、「無事、産まれました」。本当によかった。おめでとうございます。


夜、D社カスタマーセンターに架電。某DELL社である。「どういう状態ですか?」「電源は入るのですが、ウインドウズ起動しません」「では一度、電源その他のコード、全て外して、もう一度電源を入れてみてください」「変化なし、ですね」。その後、女の指示に従い、いろいろ試すも変化なし。

女「そうですか・・・・・・。斉藤さん、このあと、時間あります?」。なんでしょうこれは、逆ナンパというやつか、よろしい。いや、よろしくない。パソコンが蘇生すればそれでいいのだ。いや、しかしまあ、せっかくの女性の誘いをねぇ、無下に断るというのもねぇ。「はぁ、ま、いいですよ、ヒマですから、へへへ」。

女「ありがとうございます、では本体をですね、背面を手前にして左に倒し、プラスドライバーを用意して頂けますか?」。すごいプレイである。いや、私の勘違いであった。へへへ。

女はこう続けた、「本体、2本のネジでとまっていますそのカバーを外しますと手前右、銀色の箱ありますね、そこから黄、赤、青などの配線が20本束ねられ伸びているのが確認できますでしょうか」「はい」「それをたどっていきますと、1×5センチの白いソケットあります。まず、それを外してイタタキマス、ツメ、アリマスノテね、それを押しなから」。おや?どうもその女、中国人らしい。話すうち中国語訛りが出てきたあるよ。

悪戦苦闘するも、ソケット外せないことを告げると女、「申し訳コツァイマセン、そのマエニィー、DVD、CDトライバをデスネー、外してイタタキマス」。呆れるぜまったく。その後も、携帯電話を片手に彼女の指示を受けながら、配線その他のチェック。大汗。さながら、テレビや映画で見るような「爆弾処理班」。それを2時間。で、驚くなかれ、結局、なんにも改善せず。

女「こ協力イタタイテー、ザネンテスガァ、コチラノホウテー、引取り修理、イタシマスカ」。馬鹿かおまえは。国へ帰れ。しかしまあ、私、藁をもすがる思い、「修理代、どのくらいかかりますかね」と訊くと、

女「斉藤様の保証期間、去年の6月テ切れてオリマスノテ、キチュツリョウ(技術料?)と佐川キュピンのソウリョウテー、2万5千円クライ、アトその他、パーツ代テスネ」。阿呆かおまえは。ぼったくりスナックか。私が半分修理、いや、診断したようなもんじゃねぇか。即刻、国へ帰れ。断る。


深更、ウイスキー、クライ。ラジオ抱いて眠る。