夏蜜柑

朝出発。この暑さですからね、夜、就寝前に、冷蔵庫に入れておくわけです。ええ、ふんどしを。その「冷しふんどし」を朝、きつくきつく締めて家を出るわけなんですが、これがまた気持ちのよいこと、ヒヤッとしてスー、スカッとしてシャキッ、てな具合に、爽快なことこの上ないのでございます。ところが、職場に到着する頃にはもう、ただのふんどしなんです。つまり冷感がちっとも持続しないんだな。やはり、ただ冷せばいいというものでもないのだろうね。もう少し工夫が要るようだ――。そんなことを考えながら労働。18時半帰宅。夜、焼鯖、トマト、ベビースターを肴に麦酒のむ。後、冷し中華を拵えて食う。


保証書を失くしたぐらいで

そんなに怒らないでほしい

家人にそう伝えたい

私は孤独な夏みかん――


そんな詩を書くやつがいたら、私はそいつを本気で殴る。なぜなら、あまりにもくだらないからである。深更、焼酎飲みつつ阿呆。ひと文字も書けない。