悪癖2

私は、家人の声に正気を取り戻したものか飛び降りるのを踏みとどまったらしく、外ではなく室内のほうに向き直り、窓のサッシに座ったままこうべを垂れつつ、なんと、じょろじょろ放尿したというではないか。家人はそれを目のあたりにしながら、動揺のあまり何をどうしていいのか分からず、部屋の灯りをつけたのだという。すると私は家人を睨みつけ、「な、なんで電気つけんだよう、ったくよう・・・・・・」などと(寝ぼけているくせによっぽど恥ずかしかったのであろう)照れ隠しの悪態を吐きつつ、寝室に戻っていったのだという。


と、今こうして書いてみると、朝の6時にその“後始末”をした家人が、不憫でならない。