金曜の夜は羽田に来るの

本日より四日間の連休であり、四箇月間に亘る独身生活の始まりでもある。夕刻、東京国際空港羽田空港)に家人とともに向かい、19時半、広島行きの便に搭乗する家人の背中を出発ロビーで見送りつつ思ったのは、「おお、これをもっておれは自由の身、こんなに清清しいことはない。おれのもとから女が去ってゆくなんてのは、見慣れたものなんだからなあ。というのもおれは、おそらく人一倍、こと女性に関しては辛き目に遭っているのだからなあ、みな去ってゆくのだからなあ――」などと“昭和最後の強がり男”の風情でその場を後にし、駐車場に向かったのである。


これまで私は羽田空港に何度か来ているが、いつ来てもここは良いものである。成田とは違う、なんとも云えぬ雰囲気があるのだ。それはたぶん、空港自体の雰囲気もさることながら、やはりその周辺の環境によるものなのではないだろうかと思う。つまり極端に云うと、山のなかにある成田空港と、(かろうじて)都心の一部となっている羽田空港、という違いである。また両者の、開港の歴史的経緯などを知ると、そういう思いも更に深まるというものである。そんなことを考えながら私は“P1駐車場”の4階から空港内の夜景と、首都高湾岸線を行きかう車のテールランプを飽きるまで眺めていた。すると、ふと思い出したのはこの歌であった。http://www.youtube.com/watch?v=0QO2zEvDN8s&feature=related


どうにも私は、根が感傷的にできているようである。苦笑。明日はしばらくぶりに、パーッと飲み歩こうかと思う。