生きているわよ!

9時就寝、16時起床。台所にゆき食い物を探す。ひどい宿酔ではあるが、ひどい空腹でもあるからだ。30歳を過ぎたあたりから、こういうことは珍しいことになっている。若い時分なら宿酔の寝起きで、カツ丼とラーメンをぺろり平らげてしまう元気があったものだがなあ――。


そんなことを思いながら麦茶をG飲、冷蔵庫のなかや、カップ麺、即席ラーメンの類を物色してはみたものの、それは形だけのものであって、結局なにも食わず。要するに、面倒くさいのである。しかし好物でもあるカップ麺を食うのも面倒くさいとなると、いよいよ私の不精もここに極まれりといった感があるが、そこまで私は不精ではない。つまり時間が時間だから、予定していた外出(飲みにゆくだけなのだが)の時刻を少し早め、メシも酒もひとからげにして済ましちまおう、という考えに至ったからである。まあ、それが不精ということなのだよ。と云われちゃうとこちらは阿呆面で「ハァ」とか「ムーン」としか答えようがないんですがね。


風呂から上がると、外へ飲みにゆきたい気持ちと、それを面倒くさいと思う気持ちがコンフリクトしていることに苦笑、馬鹿馬鹿しくなる。BKBKしくなる。赤羽48。だから外出はとりやめ、台所の白いテーブルを前にぽつねんと坐って麦酒を飲み始める。肴は先日、米こうじ氏から戴いた牛肉を焼く。ビフテキである。玉葱の輪切りも焼いて添え、塩と胡椒だけで食う。ビフテキも酒肴にするなら、このシンプルな食い方が一等であろう。麦酒2本飲んで、〆にレトルトの中華丼の具を米飯にぶっかけて食う。後、自室に上がり焼酎のみつつ雑用、書見、音楽。煙を吸ったり吐いたりしている。