アマニタ・パンセリナ

11時起床。就寝は昨夜というか今朝7時頃であったものだから、これはなかなかの早起きである。台所でしばらくぼんやり麦茶なぞ飲んで煙草をふかしているうちにふと気がつくともう13時。「男やもめに蛆がわき―」とはよく云ったもので、つくづく男というものはだらしなく、かつ大甘にできているものであるよなあ。と思わざるを得ないのであって、それはつまり、女がいないと何もできない、何をする気も起こらない、という自分の惨めな姿を、家人が広島に行ってから三日も経てぬ今日(こんにち)に早くも見せつけられるというか思い知らされてしまうというような、例えば伊勢物語じみた自己弁解の極北を、南極から犬ゾリに乗って、馴染みの赤ちょうちんに向かうような寒さとくだらなさがそこにあるのであると云いたいのである。


その後、書見『アマニタ・パンセリナ』、仮眠、書見、仮眠、を繰りかえしながら19時起。さて腹も減ってきたことでもあるし、そろそろ買物にでも出ようかしらと思い〇エツへ。生ラーメン(みそ味)とモヤシを買う。だけのつもりだったのだが、また無用のものをいろいろ買ってしまう。だからもう銭がねえ。これでいいのだ。ところで、らもさんの書いた文章はなんとあったかいことか。