0と100

18時に仕事を終えて帰宅の途、新鮮市場というスーパーに寄り買物。夕刻から急に寒さが増したのは、雨上がりに冷たい北風が吹いたからで、それは秋の肌寒さなどとはいえぬ、本格的な冬の寒さを感じさせた。いや、そんなことはどうでもいいのだ。


買物は二日ないしは三日に一度と決めている私だが、その度かならず何か買い忘れる物が一つや二つあるもんだから、ほぼ毎日スーパーに行ってるような有様で、そんなことでは早い段階で家計が苦しくなるのも当然至極なのである。つまり、改めてスーパーにゆき、前日に買い忘れた物だけを買って帰ってくるのであれば、さのみの問題はないのだろうけれども、なかなかそうはいかないのであって、店に一歩足ィ踏み入れるてえと、なんともいえぬ新鮮な気持ちになり、また一から買物を始めてしまうのである。するとどうなるかというと、うちの冷蔵庫には同じ品物がいくつも在るという状態になるのであり、一例を挙げると、現在は「夕月蒲鉾(赤)」が4本もストックされている。


夜、麦酒飲みつつマグロぶつ。それから豚の肩ロース肉を焼いて、すりおろし玉葱たっぷりのソース(市販品)で食う。米飯一合とともに。夜2、焼酎とはなんと簡易にヤラせてくれる女なのであろうか。そうではござらぬか。


深更、タクミンより電報あり。「探偵物語」について意見交換。今ごろ彼が神戸牛との日々を幸せに送っていると思うと、私はなんとも悔しく、また妬ましく、妄想の暴走はいかんともしがたいものがあり、楽しかった晩酌がいつのまにか自棄酒に発展してゆくのもやむを得ぬことではないだろうか。というような絵を、定年後に描きたいと思っている。