時限爆弾のやうな子ら

11時起床。


昨夜は、宿の狭小部屋にて夜が明くるまでひとり“祝杯”と称し、泥に成るまでウヰスキーを飲んでゐた。――こんなことではいけない――そんなことを考えながらも、どういうわけかペイチャンネルを是が非でも見たくなったので、“テレビカード”なるものをエレベーターの前まで小走りで買いに行ってしまった。エレベーターの前はしんと静まり返って、寒かった。そして、そんな自分の衝動を許せなかった。しかしそんな自分も好きだ。なぜなら、そういう気(スケベ心)がなければ子なぞ授かることもないからである。


13時に病院へ向かう。家人の病室にゆくと、何やら術後の“生々しい”手当が施されており、しばらくは面会できない様子。ゆえに私は、NICU(新生児集中治療室)にいる子らを見にゆくことにした――。わが子らは未だ透明プラスチックの、さながら「昆虫飼育ケース」に入っていたが、昨日に比べると随分おだやかな表情で眠ってゐた。


 


担当医の話によると、明日には飼育ケースから、じゃなかった、保育ケースから出て、それから2、3日もすればNから出られるだろうとのこと。この兄弟、ほんたうにスゲー奴らだな。泣けてくるぜまったく。