夜こそ人生の大学である。

19時。


同僚のT君と草加駅前で落ちあい、飲みにゆく。焼鳥やもつ煮込などを肴に焼酎の緑茶割りを4、5杯。あったまってきたところでSファイアに移動。葡萄酒のあとウヰスキーに切りかえる。じつにうまい。やはり店で飲むのと家で飲むのとでは、その味に大きな違いが生じるものだ。たとえそれらが同じ銘柄のウヰスキーであってもだ。


酒乱の気があるT君を零時頃に帰したのち、ひとり残ってぼんやり飲む。飲みつつ、店の者と話しこむ。話題はもっぱら、先日うまれたわが子らの事だが、子らが無事に生れ、うれしいには相違ないけれども、一方では不安もあるのだ。すなわちそれは“これからの事”である。その辺のことを、子育ての大先輩であるマスターは親身になって聞いてくれ、さらに励ましの言葉まで頂戴する。ありがたいことだ。


店を出たのは3時頃だったかしら。以前タクミンと「なぜ草加駅前には牛丼屋と立ち食いそば屋が一軒もないのか」と云うことについてよく論じ合ったものだが、とうとう“M屋”が西口に。いつ開店したのだらう。思いつつ、さほど腹は減っていなかったが牛丼を食う。帰路、タクシーの運転手にもわが子らの話をひとくさり聞かせる――。


4時帰宅。かような飲み歩きも、じきにできなくなることであろう。