夜こそ人生の大学である。

19時。 同僚のT君と草加駅前で落ちあい、飲みにゆく。焼鳥やもつ煮込などを肴に焼酎の緑茶割りを4、5杯。あったまってきたところでSファイアに移動。葡萄酒のあとウヰスキーに切りかえる。じつにうまい。やはり店で飲むのと家で飲むのとでは、その味に大きな…

ピーコとおすぎ

木曜日。 19時頃に実家へ出向き、28日の広島行きに関する報告及び飲酒。年老いた父は私の子らと家人がこちらに戻ってくるのを何よりの楽しみにしているようで、彼らの写真を差し出すとそれを、老眼鏡をかけ、そのうえ更に天眼鏡(虫めがね)を用いて食い入る…

おすぎとピーコ

家人及びハル退院。 予定では先ず家人のみ退院、子らは一週間ほど病院に残り経過を見るという段取りであったが、ハルは何の問題もなきゆえ、めでたく本日退院の運びとなる。オトにしても問題というほどのものはないのだが、乳を飲む力が若干弱いらしく、また…

おかげさまで母子ともにスケベ

10時起、シドい宿酔。 家人から電報あり。本日、兄のオトがNICUから出ることになったとの報告と、それを機に家人も大部屋から個室(特別室)に移ったとかで、機嫌良し。昼頃に平和大橋を渡って病院に向かう――五日間の逗留中に幾度この橋を往復したのだろうか…

そのオデコ、凶暴につき

13時に病院へ行く。 どうにか自力での歩行ができるようになった家人を伴いYMCAに、じゃなかった、NICUに行く。歩行と云っても、前屈気味で廊下の壁に取り付けられた手すりにつかまりながらの移動。痛々しい。NICUにて担当医の説明を受ける。経過は良好で、大…

時限爆弾のやうな子ら

11時起床。 昨夜は、宿の狭小部屋にて夜が明くるまでひとり“祝杯”と称し、泥に成るまでウヰスキーを飲んでゐた。――こんなことではいけない――そんなことを考えながらも、どういうわけかペイチャンネルを是が非でも見たくなったので、“テレビカード”なるものを…

出生の秘密

朝7時。 起き抜けに煙草を4、5本たて続けに喫む。宿を出てしまえばしばらくの間はそれが御預になるからである。昨今の病院は喫煙室はもちろんのこと、屋外に“喫煙スペース”さへ設けられておらぬゆえ(病院に限ったことではないが)、せめて“喫みだめ”でもし…

斉藤さんの・・・・・・旦那さん?

正午前、広島空港に到着。 バスに乗って宿の近くまでゆき、広島風お好み焼を食わない。なぜなら緊張していてそれどころではないからだ。原爆ドーム周辺を散策(徘徊)したるのち、喫茶店に入り生ビール2杯とサンドイッチ。朝、羽田空港内のカフェーで注文し…

メデタイの森(下)

未明にS野君と交信。結婚おめでとう。「祝杯ダ」などと託けてウヰスキーを一本空ける。就寝6時。祝い過ぎたようである。 15時に起きて洗濯と掃除。そのあと本を読み始めたが、そわそわする心持ちゆえ内容などちっとも頭に入ってこない。ただそこに書かれてい…

メデタイの森(上)

日中台場、大汗。 夕刻六時に仕事を終えた私は、慌しく職場を後にして「アカイワ」へと自転車を走らせた。「アカイワ」は、私がかれこれ十年余に亘って通いつづけている理髪店である。――と、こういう書き出しはわれながら古臭いと思う。思うけれども、好きな…

下半身のだらしない遺伝子が・・・

15時起床、家人から電話。 昨日で35週目に入った由、その他もろもろの打合せ。なんだかんだ云いながらとうとうここまできたか。私なぞはもうずいぶん前から気もそぞろで、と云うより、情けない話ではあるが、毎日びくびくしながら生活していると云ったほうが…

クイズ王への道

朝出発。 酒クサイのが自分でも判るくらいだから昨夜もたくさん飲んだのであろう。そりゃそうさ。アリャサのサッサで缶チューハイを3本、白葡萄酒をボトル半分、それから日本酒に切りかえた頃には、どういうわけかゴダイゴの名曲「ガンダーラ」をリピート再…

もしかしたら

14時頃起床。 宿酔によるシドい頭痛と喉の渇きも週に一、二度であれば良い思い出だが、それが毎日ともなると、なかなかの自己嫌悪感が私をイジめてくれるものであるよなあ。「もうじき子も生まれ父親になることだし、そろそろ考えないといかんなあ、こんなん…

往復3

今まで飛行機の切符など自分でとったことのなかった私ですが、意外に簡単だったので驚きました(35歳男性・会社員)。ところで、航空券+宿泊のパック料金というのは、あんなに安いものなのか。驚きました。というのも、羽田―広島の往復券と現地のホテルに4…

往復2

そんな私も、30日に広島へ飛ぶことになった。その決定は、先日行われた家人との電話会談のなかで下されたものである。現在、家人は妊娠34週を迎え、単児であれば出産まであと一月といったところだろうが、双子ともなると当然事情は異なるのであり、早い話、…

往復

家人が広島に行ってから二箇月が過ぎた。その間、特に変わったことはないが、近頃はいよいよ寒さがつのり、なかなかに寂しい日々を送らせてもらっている。しかしまあ、広島に着いて三日も経てぬうちに入院することとなった家人の不自由さや心細さを思えば、…

すくすく子育て

20時にY作氏来訪。予定では19時に川口駅へ迎えにゆくつもりだったのだが、どういうわけか自動車のエンジンかからず、拙宅まで御足労願ったという次第なのである。氏の話によると自動車というものは、しばらくエンジンもかけずに放っておくとそのような事態に…

結実

18時帰宅。入浴後、鳩G谷の実家にゆき飲食・雑談。父は鉢植の石榴の木に実がついたことを誇らしげに話していた。ここ数年、花は咲けども実ることはなかったのだという。その果実を漬けた酒を飲ましてもらったが、うまくもなければまずくもなかった。ただ、な…

女体

18時帰宅。仕事中に面白い話が浮かんだので帰ってきてすぐパソコンに向かい書き始めたらこれが死にたくなる程のつまらなさであったことから世の中すべてを土瓶蒸しにしてやりたいという恐ろしい考えにとらわれもしたが、そんな妄念をどうにか振り払い思った…

ラリラリ東京

13時起床。台所にゆきコーラ飲みつつ昨夜の記憶をたどってみる。――別れた人に会えるよな、そんな気がしてならないの。というわけで赤坂にゆき、「うふっ。コモエスタ、コモエスタ、うぷ、うふふふっ」と、まるで変質者のように呟きながら往来の婦人たちに半…

アクアマリンのままでいて

15時に目が覚めたけれども身体がだるく起き上がることができない。月曜あたりから若干カゼ気味であったため、今朝、酒とともに大量のカゼ薬をのんで気持ちよくなっていたのがいけなかったのだろう。本日おこなう予定であった家事をすべてとりやめることにし…

反復

まんじりともせず迎朝。といっても、布団のなかで寝つかれずに悶々としていたわけではなく、なんのことはない、例によって安価な焼酎を呷りつつ何の価値もない文章を書いたり、辛き目に遭わされた昔の女のことを思い出して、その女たちの言動にいまさら怨恨…

朝の果てへの旅

ことの起こりはこうだ。―― という書き出しで始まる小説がある。セリーヌの『夜の果てへの旅』(生田耕作訳)である。それを初めて読んだとき私はいたく感心したものだ。その頃すでにつまらない文章を書いていた私は、そのセリーヌの書き出しに、なんとシンプ…

仁義なきソーセージ

13時起。携帯電話の着信音に、謂わば“たたき起こされた”恰好。広島の病院に入院中の家人からである。当方、近年稀にみる宿酔レベルの高さで、それは当方の酒臭さが、通話口から先方に伝わってしまうのではないかとの思いを抱かしむる程のものであった。無論…

幻覚な父親

17時に退社したるのち小買物をするため雨のなかをDストアにゆく。自転車の前照灯がどういうわけか点かないという現実に直面しながらも台風が接近するよ。上陸するよ。すごいよ。とかなんとか云って騒いでる職場の人たちのことを思いだして軽蔑、腹も立ったが…

朝まで生ジルバ

11時起床。休日であればなかなかの早起きだが、あいにく今日は平日、すなわち仕事にゆかねばならぬ日であるからして、それはちょっと遅めの起床なのであった。というのは、私が勤める会社の始業時刻というのが、どういうわけか朝の8時半であるから、平日の朝…

うしろ姿

寒い朝であった。例のごとく宿酔と寝不足による倦怠感は重篤であり、職場へ向かう道中においては心神喪失状態であったといっても過言ではない。初めてのセックスがどんなものであったかも思い出せない程なのである。 これはいけない。そう思ったかどうかも憶…

0と100

18時に仕事を終えて帰宅の途、新鮮市場というスーパーに寄り買物。夕刻から急に寒さが増したのは、雨上がりに冷たい北風が吹いたからで、それは秋の肌寒さなどとはいえぬ、本格的な冬の寒さを感じさせた。いや、そんなことはどうでもいいのだ。 買物は二日な…

LONELY MAN

就寝5時半。二時間ほど寝て出発。宿酔と睡眠不足で頭クラクラ、足元フラフラ、胃はムカムカ。どうにか職場にはたどり着いたが、仕事なんかできるわけないだろう。帰りたいよおれは。いや、この際だからいっそのこと辞めてしまおうかしら。生きてゆくのも辞め…

梵坊の子守唄

16時起床。しどい二日酔いなので麦酒のむ。飲みつつ書見するうちまた眠くなってきたので再眠。20時、再起床。後、江戸にはびこる悪を斬らない。なぜなら、そんな寝起きの状態で悪に立ち向かうなんてとてもできないからだ。 入浴後、寄せ鍋を拵えて食う。およ…